Calm「Silver Moon」CD
4th Album「Blue planet」と対を成す形で作られたCALM5枚目のアルバムが登場。CALM本来の持ち味であるインストを主体としたその美しい音世界はチルアウト/バレアリックの神髄を我々に知らしめる。 濃すぎず、薄す過ぎず、近づき過ぎず、遠過ぎず、BGMでもなく、スピーカーの前で向き合う訳でもなく。そこに流れていることによって無意識に和ませる。この「Silver Moon」というアルバムは喜怒哀楽のどこか一つに偏ることなく、全て聴き終わった後、リスナーに心の平穏(CALM)を提供する。 前作「Blue planet」はエモーショナルなチルアウト/バレアリックの世界を我々が生きている地球への愛情と重ねて表現した。そして前作と対を成す今作「Silver Moon」は、その名の通り太古より空に存在する月をモチーフに、その神秘性や地球との関係、見るものを静寂へと導くその姿と重ね合わせ、美しく静かな感動を生成した。 唯一ボーカルものとして今作に収録されたM3「Crossroads」は、トレイシー・チャップマンのカヴァー曲であり、CALMの3枚目のアルバム「Ancient Future」に収録された「Peace」のボーカルも担当した、日本在住の黒人ボーカリストSABRINA PATRICKがマイクを取り、このアルバムに彩りを添えている。 そしてもう一点。アルバムのM10「時計は回り続ける(Everlasting Klockwork)」は、このアルバムの制作過程の中で亡き友人に送る作品として追加で作られた作品であり、アルバムの中で唯一感情が歪になっている。しかし、その歪みこそがこのアルバムに深みを出し、リスナーの心に静かな世界を伝えてくれている。 1.1969,Man on the Moon 2.New Beginning 3.Crossroads 4.月うさぎ (Rabbit and Dance) 5.Full Moon Dance 6.Life is Stardust 7.月の砂漠で (Ice on Desert) 8.Little Prayer 9.Daydreaming 10.時計は回り続ける(Everlasting Klockwork) 11.Song for Sea of Tranquility 12.Good Night